バスタオル掛けの交換


理想のタオルハンガーに、やっと出会うことができました。


脱衣所で長年使っているバスタオルハンガーは、壁に取り付けるタイプのバスタオル掛けです。壁からポールまでの距離が2~3センチというクリアランスを何故か誰かがチョイスしいて、我が家では壁にカビが発生することが当たり前のようになりました。

タオル類は毎日洗うものだからカビが生えるなんてヘン!と感じる人もいると思いますが、団塊の世代である両親には、タオルを毎日洗濯する習慣がありません。そういう家族と同居ゆえにカビを容認してしまうこともあるのです。

今は私が洗濯係としてタオル類を管理しているので、以前ほどカビは発生しなくなりましたが、塗れたタオルを洗濯籠に入れて他の物まで濡れてしまうのが嫌なので、夜使ったタオルは翌朝洗濯をするまでタオル掛けに掛けてもらっています。

そうするとやはり少なからずカビは発生してしまい、7月末に大掃除した壁紙が、今また黒ずんできています。



壁とタオル掛けの隙間の狭さに我慢できなくなった私は、ホームセンターへ出向き、バスタオル掛けを探しました。しかし店頭に並んでいるのは、なんと、まったく同じタイプのタオル掛け。長年進歩していないということは、この形状にかなりの需要があるのかしら。などと思いつつも、こちとら探しているのはゆとりのあるクリアランス。ということで、ネットで探してみることに。便利な時代です。

壁に取り付けるタイプの棒状のタオル掛けを、最近の言葉では『タオルバー』とか『タオルホルダー』とか言うみたい。シンプルなアイアン製のタオル掛けも候補でしたが、必要な長さが150センチ程なので、ちょっとむつかしい。



のんびり探しながら3ヵ月も過ぎた頃、理想のタオル掛けに、Yahoo!オークションで出会いました。「Iron Parts Cellarさんの「オーダーメイドアイアンバスタオル掛け。形もつくりも本当にシンプルです。

横幅は15㎝から5㎝刻みで90㎝までの長さから選べて、壁からの距離(奥行き)も指定できます。私が注文したのは

・T-550ODW(白色) 長さ55㎝ 奥行き6㎝
・T-550ODW(白色) 長さ90㎝ 奥行き6㎝

の2本です。この2本を一列に配置します。商品はオーダーを受けてから製作するとのこと。完成の連絡を待っている間、毎日が楽しみでした。





バスタオル掛けの到着


注文から約1週間後、いよいよ商品の到着です。
細長い段ボールに入って配達されました。予想に反して軽い包み。


過剰な包装が無いところにも好感。簡潔にしっかりと梱包されています。


こちらが、注文した2本のバスタオル掛けです。シンプルで両端の角が丸くて可愛いの。
近くでじっと眺めていると、陶器か琺瑯のように思えてくる質感です。


規格上、55㎝の方は8㎜棒、90㎝の方は9㎜棒で作られています。たぶん、お願いをすれば、9㎜棒で揃えて作ってもらうことも可能だと思ったのですが、今回は、1㎜の差がどれぐらいか知りたかったので、敢えて棒の太さが違うまま注文しました。


取り付け部は、左右2箇所ずつネジ釘で取り付ける仕様になっています。合計8本必要なところ、予備で1本おまけに入っていました。商品説明に記載していた付属のネジは、20㎜又は38㎜の丸ネジなのですが、20では短すぎ、38では長すぎる気がして、30㎜前後のネジをお願いしてみたところ、快く用意して下さいました。ネジの頭部はちゃんと白にペイントしてくれています。





今付いているタオル掛けを取り外す


これが、もともと付いている伸縮タイプのタオル掛け。左側が脱衣所の入り口です。左端には、祖母が要介護4のときに付けてもらった茶色の手すりが付いています。右側が浴室への入り口。右上には梁が出ています。


このクリアランスを今まで我慢できていたのがすごいとあらためて思う。


介護用手すりを取り付けたときに、このタオル掛けを一度移設している様子。
剥がした後の粘着テープも釘穴も、そのまま放置されています。


さて、ネジを外そうとしたところ、ドライバーが入りません。
これは、先にポール部を外さないといけないみたいです。


手で引っぱると、壁ごと剥がれそうになるので、ペンチを使ってこじ開けます。


かなり力を込めて、やっとポール部が外れました。ペンチで留め具が欠けちゃいました。


ネジを外すと、やはり跡が残っています。


取り付ける時に、取り外す可能性まで考える。って難しいですよね。


こちらは以前の取り外し跡。ウレタンのような粘着素材が付着していました。
粘着系は、「消しゴム」で落とすのがいちばん手っ取り早い方法。


床からの距離が110㎝程なので、消しゴムを使うと消しカスが散らかります。
たまたまゴミ箱に厚紙が捨ててあったので、壁に添えてみると
チリトリのような役割をしてくれたのです。これは名案!





ここから奮闘開始

ネジを取り付ける部分の壁が、どうも薄いベニヤ一枚のようで、付属のネジの頭部とネジ部の間にある円筒部が、ベニヤの厚みより大きいので、付属ネジを締めていくと、最後の方で空回りしてしまい、固定が不可能でした。


左にあるのが付属のネジです。この円筒部のあるネジは、ベニヤには使えないということが判ったので、道具箱を探してみると、頭部までネジになっているものが見つかりました。(写真・右)

ネジの長さは結局20~25㎜。ネジ直径も細めですが、なんとか固定できそう。‥このネジを用意してもらうために時間を掛けていただいたこと、申し訳なく思います。



タオル掛けの重さを量ってみたら、55㎝は282グラム。90㎝は529グラム。予想していたよりは軽い。なのに、これを一人で真っ直ぐ一列に取り付けるのに、かなり手間取ってしまい、写真を撮る余裕などなく四苦八苦しつつも、どうにか設置できました。




2本のタオル掛けの境目は、ちょうど梁の下にくるように長さを選びました。ばっちり。


取り付け部の大きさが違うのは、使っている棒の太さが違うことと、ひとつずつ手作業で作っているから。その均一でないところが私は好きです。

私が選んだタイプは、下に取り付け部があるタイプですが、上下に分かれているタイプ、外向きで横になったタイプや、タオルを掛ける棒部分が丸く弧を描いている形なども、ホームページに掲載されています。

取り付け位置をメジャーで測ったはずなのに、ずれてしまったのですが、家族の誰にも指摘されなかったので、許容範囲セーフでホッとしました。自信を持って作業に望んだけれど、まだまだですね。

振り返ると、たしかに、メジャーで測るとき、曖昧に測った気がします。以前シネコンの映写係のアルバイトを始めたとき、「100%自信を持って『した』と言える仕事をしろ」と教えられましたが、今もってできていないみたい。

でもそれだからこそ、人は助け合って何かを成し遂げるのかも。このパイプ一本で作られたタオル掛けだって、デザインを思いつくことはできるかもしれないけれど、この形を自分で作り出すことは容易ではありません。



このタオル掛けを作ってくださった「セラーさんは、愛知県に在る精密スプリングや線材加工のメーカーさんで、製作所内の一角に工房を設けて、企画・製作・販売を一貫して行っているのです。それを知っただけで、安心感や工房の風景や、作っている人のことを想像してしまいます。

多くの日本メーカーの商品が海外で製造されている今、とてもありがたいものを買うことができた。心がポカポカする気持ち。家の中で家族みんなが毎日使うもの。それが、使いにくいナンセンスな「商品」から、愛着のある「私たちのタオル掛け」に替わったのです。

今回の、タオル掛けを探して自分で取り付け作業をしている中で、こういうものたちが家をつくっている。ということに気付きました。多謝☆


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