なんてこと、普段は考えませんよね。
私もそうでした。
ですが先週、お向かいさんが火事で全焼しました。
(上写真は我が家の門。幅 2m程の砂利道を隔てたお向かいさんが…)
その経験から、近所で火災が起こった時に「気をつけるべきだった!」と強烈に感じたことを3つ紹介します。
大声で火事を知らせる
第一に、大声で火事を家族やご近所さんに知らせること。これは、順序的に難しいところで、後から紹介する2つを優先すべきかもしれません。
ですが私は、この大声があったからこそ、すぐに逃げることができました。
同居の母が「すごい煙!火事よ!消防車呼んで!」と叫んでくれなければ、完全に逃げ遅れていました。
なぜ逃げ遅れていたかというと
- 風上に家がある
- 窓を閉めきっていた
- 火事場から一番遠い部屋に居た
- 料理に集中していた
そう、ふだん人は、家の外のことなど気に留めずに暮らしています。
実際に、我が家よりも2軒ぶん風上の家の人は、夕飯の支度をしていて気づかず、火事の騒ぎを知ったのは翌日だと言っていました。
すぐ隣の風下の家の人でさえ、雨戸を閉めていたことで気づかず、周囲の人が戸を叩いて呼びかけてくれたおかげで火事に気づいたほどです。
火災を見つけたら、大きな声で周囲に知らせましょう。
消せるなら消す
もしも火災に気づいたのが早い段階で、火が小さく消せそうだったら消してください。(写真は火事の翌日。母が庭のホースで消火を試みた残骸と、消防の水。左上に火事があった家の窓が見える)
私が最初に目視した時はすでに、四方の窓から煙が出ていて「これは消せない!逃げよう!」と感じました。
だけど母は消そうとしていた。その理由をあとになって母に訊いてみると
- みんなで消せば消せると思った
- 火は小さいうちに消せと昔から教わっている
ということでした。
たしかに「消せそうな火を放置したために家が全焼」なんて、想像しただけでも恐ろしいですよね。
もしもあの時、火を消せていたら…。
と、他人様の家ではあるけれど、今でも後悔の念が残っています。
消防車はすぐに消せない
消防車がきてくれたからといって、すぐに消火活動が始まるわけではありません。今回の場合、到着自体は早かったのですが、消火栓からの距離が 50m程あり、消火開始までに20分ほどかかったと思います。
消火活動に使用する水はどこから出ているの?|舞鶴市消防本部ホームページ
消火活動が始まるまでに火はどんどん燃え広がったという印象で、その後、完全鎮火まで3時間程かかりました。
「昔はここに消火栓があって安心やと思ってたのに、いつのまに無くなったんやろ…」と近所のおばちゃんが嘆いていました。
ペットの安全を確保する
人間と同じくペットの安全を確保することも大事です。なぜかというと、一度避難のために家を出て、消防隊員や警察が来てしまうと、家に戻れなくなるからです。
隣接する危険が及びそうな家は立ち入り禁止となります。
私は、猫 2匹と犬 1匹を家に置き去りにして、逃げ出しました。
今回は火事の煙が殆どの家の中に入らず被害が無かったため、犬猫たちはキャリーバッグで避難するよりも、家でじっとしている方が安全でした。
でももしも、家に火が燃え移ったり、煙が酷かったら…。そう想像すると、やはり一緒に逃げるのが一番だと思います。
ただし逃げる途中や避難先で、動物たちが煙を吸わないように配慮が必要です。
普段からキャリーバッグを取り出しやすい場所に保管しておくことはもちろんですが、通気口(メッシュや格子)を覆う布(タオルやコート)も一緒にしておいてくださいね。
とはいえ、咄嗟の時になかなか出来るものではありません。
動物たちも一緒に逃げるために必要なことを、日頃から時々イメージトレーニングしておくことが、きっと万一の助けになるはずです。
おわりに
もしもご近所さんが火事になったら- 大声で火事を知らせる
- 消せるなら消す
- ペットの安全を確保する
という話をさせていただきました。
もちろん、人命の最優先は大前提です。
今回火事があった家屋は「すべて土壁」だったため、近隣に燃え広がらず収束しました。火元は仏壇だと言われています。
目の前で火事が起きるなんてことは、そうそうないとは思いますが、万一の時のために少しでもお役に立てればと思います。
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