キャビネットとサイドボード、シェルフやチェスト。それぞれの違い、わかるかな?
これらはインテリア家具用語です。私は、なんとなく知ってるようで、実は曖昧にしていた言葉。形状や用途で名前を覚えると、お店やブログなどでも伝えやすくなりますよね。
それでは、一緒に勉強してみましょう。
【 cabinet 】キャビネット
キャビネットとは「物を収納するための箱型家具の総称」と定義されています。「箱型家具(ハコガタカグ?)」って聞き慣れない言葉です。もとは「書類を整理するための棚」という意味があって、オフィス家具ではデスク下のコロコロ付き書類入れや、書類棚全般をキャビネットと呼んだりします。現代の一般的なインテリア用語としては『扉の付いている飾り戸棚』のことを言います。そう、イメージ通り。日本ではアンティーク家具の呼び名から、現代家具にも広く使われるようになったのではないでしょうか。
余談ですが、英語のcabinetには「内閣」という意味もあるんです。不思議ですよね。16世紀にフランス語[cabane]の流れから「相談役が会う小さな部屋」という意味で使われ始め、17世紀には[cabinet council]を略して使われるようになったとのコト。
【side board】サイドボード
サイドボードとは『横長で背の低い食器棚』のことです。古くは「配膳の補助テーブル」としての機能が重視されていました。インテリア性が高く、現代では食器棚としてよりも「リビングの飾り棚」として使われる傾向があります。キャビネットとの区別としては、キャビネットという総称の中にサイドボードがあり、サイドボードは「高さ130㎝以下のもの」と言われています。
【shelf】シェルフ
シェルフはとっても簡単。「棚」という意味です。一般的には『蓋や引き出しのないオープンタイプの棚』のことを言います。ラックと同じような意味ですが、ラックはマガジンラックやCDラックなど、幅広く使われます。家具としての棚の場合はシェルフと呼びます。私が子供の頃はシェルフという呼び名は無かったように思い、調べてみると、やはり使われていなかったようです。棚をオシャレっぽく表現するために用いられたとのこと。なるほど。「たな」って言葉は響きが今ひとつ。「シェルフ」だと、すっきりしていて、確かにオシャレに聞こえる。とても現代的な言葉ですね。
【chest】チェスト
チェストとは、衣類などを収納するための蓋つきの箱型家具のこと。現代では一般的に、『引き出しのついた整理箪笥(タンス)』のことを言います。チェストという言葉は、中世ヨーロッパで使われていた「長方形の蓋つきの箱」が発祥とされています。高さによってローチェスト、ミドルチェスト、ハイチェストと呼ばれ、胸の高さが基準になります。胸より低いものはローチェスト。高いものはハイチェスト。厳密な定義はありませんが、チェストというと、ミドルチェストを指すようです。引き出しの段数でいうと、4〜6段ぐらいでしょうか。
また、腰を掛けて座ることができる形状は、ベンチチェストと言います。
参照:
https://oshiete.goo.ne.jp/qa/4248763.html
http://r-alder.com/wtd/shelfcabinetchest/
http://handle-marche.com/antique/choose/explanation/expl-04/
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14147677784
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1354750158
http://www.shelf-tsuhan.com/about.html
家具用語集:http://tabroom.jp/contents/words/
インテリア用語辞典:http://www.mmkst.com/interior/index.html
おまけ:応用編
我が家に置いてある家具の、これはなぁに?を判断してみます。こちらは応接間にある母の本棚。ガラス扉がついていて、上段に人形などが置いてあって、形としてはキャビネット。ですが、我が家ではシェルフ扱い。
この本棚を片付ける前の写真はこちらに載せています。
⇒『家族のアルバムを整理する』
ガラス扉があって、中には普段使わないグラス類が並んでいます。サイドボードです。上には電話が置いてあり、母も昔から「サイドボード」と呼んでいます。
さて、これは? シェルフのように見えますが、私はキャビネットと呼んでいます。
なぜなら、上のサイドボードが来る前は、ここにグラス類を入れて飾っていたから。(母はこれもサイドボードと呼んでいましたが)
今はガラス戸を抜いていますが、私の大切なものを置く場所という意味で、キャビネットと言わせて下さい。
もとは木の色、茶色でした。塗装の様子を載せています。
⇒『キャビネットに白いペンキを』
こちらは上のキャビネットの隣に置いているチェストです。子供の頃は洋服箪笥でしたが、今は衣類ではなく、洋裁道具や布類を入れています。7段チェストです。
7段チェストとよく似たローチェスト。かと思いきや・・
ミニチェスト。中にお化粧道具やヘアピンなどを入れています。
カラーボックスは、シェルフと言うよりも、ラックですね。3段ラック。
カラーボックスって、なんとなく愛着があって、つい先日もカラーボックスについて書きました。細かなことですが、こだわりたいところ。⇒『カラーボックスの生活小物』
1年前は、こんな様子でした。⇒『カラーボックス置き場』
こんなふうに、家にある家具の名前をひとつずつ挙げてみると、日々何気なく使っている物がどんな役割を持ってここにあるのか、考え直すキッカケにもなります。
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DIY