冬の窓に断熱シートを貼った人

窓の凹凸ガラスに断熱シートを貼っている冬の寒さ対策に「プチプチ断熱シート」の効果は本当にあるのか。

梱包用のプチプチを代用したことはある。安心感はえられたものの、効果のほどはイマイチよくわからなかった。

「効果がなかったのは梱包用だったから?」「断熱シートならハッキリ効果が出るのかも!」そう考え始めると、試さずにはいられない。

だから、断熱シートを窓ガラスに貼ってみた。

窓の断熱シートを選ぶ

凹凸ガラスのある掃き出し窓の風景さて、たくさんある「窓の断熱シート」の中から、どうやって選ぶ? 価格はピンキリ。しっかりリサーチして選びたいところ。

選ぶときのポイント

断熱性と保温性が高いシートとは? 選ぶときのポイントをまとめてみると、こんな感じ。↓

  • プチプチの丸の粒が大きいもの
  • 厚みは厚いほど効果がある
  • とにかく空気の層の壁を作る

梱包用プチプチで効果を感じないのは、丸が小さくて薄いから。

シンプルな薄手タイプの断熱シートも、断熱効果が低い。

結露防止が目的なら、薄くて安いシートを選んでも大丈夫。断熱シートの正しい商品名は「結露防止シート」だもの。

寒さ対策として選ぶなら「大粒で厚みのあるシート」を選ぶべき。ただし、窓が開閉できる厚みの許容範囲を、あらかじめ測って確認しておくこと。

選んだのはニトムズE1590

検討の結果、ニトムズの窓ガラス結露防止シート 水貼り E1590 を選んだ。

ニトムズは、DIY好きの人なら誰でも知ってるメーカーさん。比較的安くて良い商品を出している。というのが私の印象。

とはいえ、掃き出し窓1枚分(90×180㎝)の価格は1000円弱。

価格に悩んでいたところ、ホームセンターで E1590の現物を発見。プチプチ丸の大きさが、凹凸ガラスの六角形の大きさと似ていて、違和感なさそう。

ささやかな運命を感じて、試しにひとつ、買って試してみることに。

断熱シートを貼ってみて

左下がシートを貼った窓。右下は貼ってない凹凸ガラス。網戸は左に寄せています。

写真で見るとシートの丸が、ガラスっぽい光沢に見える気がします。レースカーテンを引いていない凹凸ガラスのみでは、昼間は室内の人影が外から見えるのですが、シートを貼ると、人影が見えにくくなります。これはラッキー。

貼り方は簡単だけど難しい

結露防止シートと霧吹きとキッチンペーパー貼り方は、水貼りなので水を使います。霧吹きを使うと、よりカンタンです。

  1.  窓ガラスの汚れを掃除して
  2.  シートをカットして
  3.  水で濡らして貼るだけ

たったこれだけの3ステップ。ハサミを使えるなら誰にでもできる作業。

だけど、カットするのが少し難しいの。

シートの丸が綺麗に整列していて、四角い窓のサイズに切るのは簡単。・・だと思ったのもつかの間。丸が大きくて空気がたくさん入っているから、ハサミでは切りにくい。だから、なるべく大きくて、よく切れるハサミを使ったほうが良いです。

注意点として、カット前に念入りなサイズチェックが必要です。小さく切ってしまうと、露出したガラス面から冷気が入ってくる気がします。それに、一度小さく切ってしまうと、足して埋め合わせることが困難です。

また、大きく切って貼ると、端から剥がれる原因になります。一度大きめに切って、後から少しずつジャストサイズに切り詰めていくことも、そこそこの技術が必要。

でも、難しいのはカットぐらい。

貼るときのポイントは、水を多めに使うこと。その方が、気泡が入りにくく。密着しやすいからです。窓の下に水が滴り落ちるので、雑巾などを敷いておくのが一般的。

凹凸ガラスに貼れるの?

断熱シートを貼るガラス面の適否一覧 説明書には両面テープが必要と書いていたのですが、水貼りだけでくっつきました。

Amazonレビューを読んでいると剥がれてしまう凹凸ガラスもあるようですが、我が家の凹凸面には水貼り直後からぴったり張り付いて、窓の開閉で剥がれることもなかったです。

しかし、それから1ヶ月が過ぎて、上の方が浮いてきてしまいました。めくれてビローンとなるほどではありません。(シートが厚手のおかげかも)

めくれた原因の一つには、結露が考えられます。というのも、ある日の朝、左側の透明ガラスだけに結露がびっしり付いていることがありました。左側というのはベッドがある方です。シートの上部が浮いたのは、抱えきれない結露のせいみたい。

ホームセンターブランドのシートの説明には、マスキングテープを使って下さいと書かれていました。マスキングテープで見た目良く貼るのは至難の技。普通の両面テープではシールの位置が見えちゃうし、剥がすのも大変になる。

できる限り綺麗に貼るためには、推奨されているニトムズ 省エネ断熱シート用 超透明シールを使った方が良いですね。私だったら3M スコッチ はがせる両面テープ 超透明 薄手とか、余っても他で使えるものを選びます。

断熱効果は少しある

購入サイズは 90×180㎝ なので、部屋の中で一番冷えの気になるベッド横の下2パーツに貼っています。

ベッド窓側には主人が寝ているので、シートを貼った翌朝に訊ねてみました。答えは、いつもより寒くなかった!という、ありがたい感想でした。

たしかに、夜の窓ガラスに手を近付けてみると、冷えの伝わりが全然違ってる。このことを考えると、ガラスの断熱効果はかなりあると断言できる。

ただ、部屋全体で暖かくなったかというと、あまり変化が感じられないというのが本音。室内全部の窓に貼ると効果が得られるのかもしれません。って当然ですよね。

リピート購入は見送り

見た目も可愛いし、凹凸ガラス残り4パーツに貼って、さらなる効果を試してみたい。透明ガラスにはUVシートを貼ってるから、どうしようかな。

でも、ちょっと待った。もう気付いてるかもしれないけど、冷気が入ってくるのって、ガラスからだけじゃなくて、アルミサッシやサッシの隙間からも入ってくる。

部屋のドレープカーテンは、コットンシーチングのペラペラで、丈が短いの。だから、どんなに窓ガラスの冷気をシャットアウトしても、カーテンの下からスースーする。

ホットカーペットの上でくつろいでいると、ソファー下・ベッド下から冷んやりした空気が流れてきて、寒い。

" 限られた空間の中では、暖かい空気は冷たい空気の方へ流れる "
" 暖かい空気は上の方に、冷たい空気は下の方にたまりやすい " 

などなどを色々考えて、空気の流れを読み取ろうと試行錯誤しても、結論が出ないよ。これはもう、窓全体を何かで覆うしかないのでは?

窓ガラスを断熱シートで冷気対策する費用は、1年ごとに交換すると年間約4000円也。毎年かけるコストのことを考えると、もっと良い方法があるはず。

ということで、断熱カーテンに気持ちが移っています。

まとめ

貼らないより、貼った方が窓際で寝る人には暖かい。

残念ながらコレひとつでは窓全体の冷気を防げないのが事実。

貼ると窓ガラスのしんとした美しさは損なわれてしまいます。目隠しには効果的。

だけど、窓ガラスの冷えが和らぐ効果があるのも事実。

経済的にもインテリア的にもバランス良く活用できれば、楽しい防寒アイテムです。



*追記*
2018年1月。その後の感想を書きました。→『窓の断熱シートを1年使って
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